眠れる森の美女は、ヨーロッパの古い民話です。そのため数々の類話が存在しています。(「いばら姫」「眠り姫」「太陽と月のタリーア」)それぞれストーリーに異なる部分がありますので、当企画ではこれらのお話しをまとめて、「いばら姫」とし、ストーリー・登場人物は日本で最もポピュラーとされるグリム版「いばら姫」に限定させていただきます。

 

作品:いばら姫(グリム版)のざっくりとしたあらすじ→(wikipediaより。※一部変更しています。

  1. ある国に、子どもに恵まれず悩んでいる王と王妃がいた。ようやく女の子を授かり、非常に喜んだ王と王妃は国中の13人の魔女のうち12人を祝宴 に招待したが、魔女をもてなすための金の皿が12枚しかなかったため、13人目の魔女だけは招待されなかった。魔女達は祝宴の場でそれぞれ 「徳」「美」「富」など魔法を用いた贈り物を王女に授けるが、11人目の魔女が贈り物をした直後、突如として13人目の魔女が現れ、祝宴に招待さ れなかった報復として「王女は15歳になると、紡ぎ車の錘が指に刺さって死ぬ」という呪いをかけて立ち去る。王と王妃をはじめ城の人々が大騒ぎする中、まだ贈り物をしていなかった12人目の魔女が「この呪いを取り消すことはできないが、呪いの力を弱めることはできる」と言い、「王女様は死ぬのではなく、100年間眠り続けた後に目を覚ます」と告げた。
  2. 王女の運命を心配した王は、国民に命じて国中の紡ぎ車を焼き捨ててしまう。王女は順調に育っていくが、15歳になった時、一人で城の中を歩いてい て、城の塔の最上階で一人の老婆が紡ぎ車を使い糸を紡いでいるのを見て興味を示し、紡ぎ車に近寄った途端に錘が手の指に刺さり、王女は深い眠りに落ちる (この老婆の正体は13人目の魔女であったと言われる)。呪いは城中に波及し、王と王妃をはじめ城の人々も全て眠りに落ちるが、城の周囲の茨だけが急速に繁茂し、やがて城には誰も入れなくなった。中には侵入を試みた者もいたが、鉄条網のように絡み合った茨に阻まれ、全員が茨に絡まって動けなくなり落命した。
  3. そして、長い年月が過ぎたある日、近くの国の王子がこの国を訪れ、茨の森に囲まれた城を見て、城の近くに住む老人に「あの城には何があるのか」と問 いかけると、老人は「城の中には美しい王女様が眠っていると子供の頃に聞いたことがある」と答えた。それを聞いた王子は何としても王女の姿を見てみたいと 思い、どんな危険を冒してでも城に入る決意をして茨の森に近付く。この時、城にかかっていた100年の呪いが解けて、茨はひとりでに道を開け、王子は無事 に城の中に入り、眠っている王女を見付けてキスをする。王女は目を覚まして王子を見そめ、同時に城の人々も全員目を覚まし、王女と王子はその場ですぐに結 婚して幸せに暮らした。