かぐや姫(「竹取物語」)は日本で最も古い物語と言われており、長い歴史の間でたくさんの類話や説話が言い伝えられていますので。曖昧さをなくすため、日本で一般的に言い伝えられている内容を紹介させていただきます。

 

作品:かぐや姫のざっくりとしたあらすじ(参考→福娘童話集様より。※変更しています。

 

  1. むかしむかし、竹を取りのおじいさん(竹取の翁)がいました。
  2. ある日の事、おじいさんが竹やぶに行くと、根元が光っている不思議な竹を見つけました。その竹を切ってみると、なんと中には小さな女の子がいたのです。子どものいないおじいさんとおばあさんは、とても喜び、大切に育てました。すると3ヵ月ほどで成長し、とても美しい年頃の娘になりました。おじいさんとおばあさんはその子を『なよ竹のかぐや姫』と名付けました。
  3. 美しいかぐや姫の噂を聞きつけて、たくさんの公達が結婚を申し出てきました。その内に、志の無い者は来なくなっていきましたが、中でも特に熱心だった5人の公達が最後まで残りました。(石作皇子・車持皇子・阿部御主人・大伴御行・石上麻呂といいます。)全員身分がとても高く、お金持ちでしたが、かぐやひめは、お嫁に行くつもりはありません。そこでかぐやひめは、世にも珍しいと言われる品物を持ってくるよう一人一人に頼み、それを持ってきた者と結婚すると言いました。
  4. 五人の若者はそれぞれに大冒険をしましたが、かぐや姫の望んだ品物を手に入れた者は一人もいませんでした。
  5. なんとか五人の公達を追い返したかぐやひめですが、かぐやひめのうわさはとうとうみかどの耳にも入ります。みかどはかぐや姫を后として迎えたいと言いました。それにおじいさんとおばあさんは大喜びしましたが、かぐや姫は断りました。帝はとても心優しいお方だったので、無理にかぐや姫を迎えようとはせずに、かぐや姫とは和歌を取り交わす関係となりました。
  6. それ以来、かぐやひめは毎晩毎晩悲しそうに月を見上げては泣いていました。ある日、おじいさんとおばあさんが心配してわけをたずねると、かぐや姫は泣きながら「実は、わたくしは月の世界のものです。今まで育てていただきましたが、今度の満月の夜には月へ帰らなくてはなりません」と言いました。おじいさんとおばあさんは驚き、、みかどにお願いをして、月の都から来る迎えを追い返す事にしました。
  7. みかどは、満月の夜、何千人もの兵士を送ってかぐや姫の家の周りを守らせましたが、けれど真夜中になって月が高くのぼると、兵士たちは突然ねむってしまい、かぐや姫はその間に、月の使いの車にのって月に帰ってしまいました。その事を知ったおじいさんもおばあさんもみかども、とても悲しんだと言うことです。