「長靴を履いた猫」はヨーロッパに伝わる民話で、「長靴を履いた猫(ペロー)」「靴はき猫(グリム)」「ジョヴァンヌッツァ狐(シチリア島民話)」などの類話があります。どれも内容はほぼ同じですが、当企画では知名度の高い「長靴を履いた猫(ペロー版)」を元とさせて頂きます。

 

作品:長靴を履いた猫(ペロー版)のざっくりとしたあらすじ(→wikipwdiaより。

  1. ある粉挽き職人が死に、3人の息子にはそれぞれ粉挽き小屋、ロバ、猫が遺産として分けられた。三男が「猫を食べてしまったら、後は何もなくなってし まう」と嘆いていると、猫が「心配要りませんよ。まず、私に長靴と袋を下さい。そうすれば、あなたがもらったものが、そんなに悪いもんでもないことが近い うちに分かります」と応えた。
  2. 長靴と袋を調達してもらった猫はまずウサギを捕まえ、王様に「我が主人・カラバ侯爵が狩りをしまして。獲物の一部を献上せよとの言いつけによりお持 ちしました」と言ってウサギを献上し、王様から「侯によろしく伝えよ。“心遣い、大変嬉しく思う”」と言葉を貰う。これを繰り返して王様と猫が親しくなっ た頃、猫は三男にある場所で水浴びをさせる。そこに王様と姫が通りがかり、猫はその前に出て「大変です、カラバ侯爵が水浴びをしている最中に泥棒に持ち物 を取られてしまいました」と嘘をつく。そうして、三男と王様を引き合わせ、「カラバ侯爵の居城」に王様を招待することになる。
  3. 猫が馬車を先導することになり、道で百姓に会うたびに「ここは誰の土地かと聞かれたら、『カラバ侯爵様の土地です』と言え。でないと、細切れにされてしまうぞ」と言う。本当は、ogre(オーガ)の土地だったが、百姓は王様に訪ねられると「カラバ侯爵様の土地です」と答える。そして、王様は「カラバ侯爵」の領地の広さに感心する。
  4. そして、ある豪奢な城に着く。これは、オーガの城だったが、猫はオーガをだまして鼠に姿を変えさせ、捕まえて食べてしまう。そうして城を奪い、王様 が着くと「カラバ侯爵の城にようこそ!」と迎える。王様は「カラバ侯爵」に感心。三男は元々育ちの悪い男性ではなかったので、姫は三男を好きになり、しき りに気にかけるようになる。王様はこれに気づき、娘婿になってくれないか、と言う。三男こと「カラバ侯爵」は、その申し出を受けてその日のうちに姫と結婚 する。猫も貴族の身となって、鼠捕りは趣味でやるだけになった。